門前の小僧、『維摩経』を読む 維摩会@春秋館にて参禅ライフ3

仏と菩薩と聖声聞と独覚との過去現在未来のすべてに礼拝し奉ります。

それでは、一章の「仏国品」の続きを、ご一緒に読んでいきましょう。

 

すでに能く随順して不退の輪(おしえ)を転じ、善く法相を解して、衆生の根(ちから)を知り、諸の大衆を蓋うて無所畏を得たり。

功徳・智慧、似てその心を修め、相好身を厳(かざ)りて色像(みめかたち)第一なり。

諸の世間のあらゆる飾好(かざり)を捨て、名称の高遠なること須弥にこえ、深信の堅固なることなお金剛のごとし。

法宝普く照して甘露の雨をふらし、衆(もろもろ)の言音に於て微妙第一なり。

深く縁起に入りて諸の邪見を断じ、有無の二辺復余習(またのこり)無し。

法を演べて畏無きこと獅子吼の猶く、其の講説する所、すなわち雷の震うが如し。

量(りょう)有ること無くして、すでに量を過(こ)えたり。

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無所畏」とはおそれるところのないこと。

 仏が大衆の中で法を説く時の、泰然として畏れるところのない自信のことで、

 四種あると言われています。

霊鷲山にて(筆者撮影)

 仏では、一切智無畏・漏永尽無畏・説障道無畏・説尽苦道無畏の4つ、

 菩薩では、能持無畏・知根無畏・決疑無畏・答報無畏の4つがあります。

 では、また明日。