門前の小僧、『維摩経』を読む 維摩会(春秋館)で参禅ライフ25
仏と菩薩と聖声聞と独覚との過去現在未来のすべてに礼拝し奉ります。
それでは、第二章の「方便品」を、ご一緒に読んでいきましょう。
維摩詰の説法の続きになります。
「諸の仁者(ひとびと)よ、こはいとう可きものなれば、
当に仏身を楽(ねが)うべし。所以何(ゆえいか)んというに、
戒・定・慧・解脱・知見より生じ、慈・悲・喜・捨より生じ、
諸波羅蜜より生じ、方便より生じ、六通(ろくつう)より生じ、
三明(みょう)より生じ、三十七道品より生じ、止・観より生じ、
十カ・四無所畏・十八不共法より生じ、一切不善法を断じて、
一切善法を集むるより生じ、真実より生じ、不放逸より生す。」
六通と三明は、仏教用語で「三明六通」とよくいわれます。
三明は過去・現在・未来にかかわる智慧で、六通は
それに天耳通、他心通、神足通の三つを加えたものです。
「三十七道品」は、三十七菩提分法ともいいます。
悟りを得るための三七種類の実践修行方法のことです。
四念処、四正道、四如意足、五根、五力、七寛支、八正道を
いいます。
(参考資料:コトバンクほか)